新幹線の中で読もうと駅の本屋さんで何げなく手に取った一冊。
ベストセラー作家でも、自分には何となくしっくりこない作家がいる。
その逆に、他の人が何と言おうと好きで、追いかけて読んでしまう作家もいる。
普段は医療関係のフィクションはほとんど全く読まない。
何故って疲れるし、あら探しばかりしてしまうから。
そんな私が思わず手に取り、最後まで読み、ついには追いかけてしまった作家さん。
モルヒネの不当な扱いには納得がいかないけど…。
話自体は特別どうこうと言うわけじゃあないし、どちらかと言うと尻切れトンボで、
う~ん、そこで描写やめちゃうの?なんだけれど。何と言うか、この作者の人柄、
賢さ、強さ、清廉さ、頑固さ、そんなものがじわ~っと伝わってくる。
一筋縄ではいかない作者の人柄を想像し、文章には透明感、誠実さが感じられる。
この作者さん自身の中に何かとても大きな葛藤があるのかな~?
随所に織り込まれる芸術への親しみも、たまらないスパイスになっている。
というかそこが私の気に入ったところかも。イメージを駆り立てる音楽、絵画。
ちょうどかいけのピアノの先生が、「肘をぶつけて、日常生活には何でもないけど、
ピアノを弾く時は指の一本が違う。」という話をしていたりして。
iPodにはちょうどバッハのパルティータを入れたところだったし、
何となくタイムリーだったというのもあるかも。偶然なんだけど、小憎らしいくらい。
医療者の無力感。とくに緩和医療をする医療者たちの温かさと冷たさ。
熱意とあきらめ。一生懸命現実を生きているのに感じている虚無感。
割り切り言い聞かせる、そしてできることに全力を注ぐ。死が日常になる。
それを想像だけで書いたとしたら、大したものだと思います。
好き嫌いはあるかもしれないけど、私は好き。
そしてそれが何となく嬉しいと思わせてくれる作家さんです。
表紙からもうかがい知れますが、「女子」の気持ち満載です。
最初に感じたのは文章が現在形で、初めてだったので気持ち悪かったです。
でも、途中から、過去形の文章よりも臨場感があって、熱い感じがしてきました。
あと、時制がはっきりしているので、理解しやすいし。
最後には、何で他の本は過去形なの?まで思っちゃいました。
言葉の選び方が丁寧で、知らない単語もあり、何回か辞書を引きました。
内容は、女の子の気持ち満載!遠い目をしちゃいました~。
いやぁ、いいですね。懐かしいなぁ。そんな年代のころもあったっけかな。
共感できる自分を見つけて、若いころの自分が懐かしくもかわいく思い出されました。
主人公は、教育も受けていて、仕事も持っていて、良い友達もいて、
しっかりと自分を見つめていて、決して見失わない。前向き。ポジティブ。
とても好きです。この主人公。それに比べて男子の微妙なこと!
主人公の旧友もまたこれが嫌なキャラクターでいいですね~。
カウチにごろんと寝っ転がって、気軽に読めます。
…それにしても、ニューヨーカーの夏の週末の過ごし方のうらやましいことと言ったら!
アメリカでの週末を思い出しました。今の生活は心の栄養が足りない。
読み始めは1950年代のアイルランドの描写が続き、正直時代感が違って読みにくかった。
主人公が移民してBrooklynに住み始めるところから俄然魅力的に。。。
主人公の持ち前の健気さ、まじめさ、思わず応援したくなります。
http://kaienooheya.xxxxxxxx.jp/vacations/NewYorkCity.htm
かいけ一家がエリス島を訪ねた時のことを思い起こしました。
エリス島は移民の玄関口。1954年まで、そこで移民たちの書類やら健康状態をチェックしたそうです。
移民の人たちは、アメリカに大きな希望を持ってやってきたという時代。
そんな時代背景に思いをはせながら読んでいくと、移民たちがホームシックを乗り越えて頑張った様子、
後半のアイルランドに一時帰国した時の周りの主人公を見る見方がよくわかります。
終わり方は、そうなってほしいと思った選択をするけど、なんだかさっぱりと終わりました。
ま、この主人公が何を大事に考えているかがよく表れていて、これはこれでいいと思います。
しかし、物足りない私は、この後のことを想像して、頭の中で勝手にハッピーエンドにしちゃいました。
ところで、この作者、細やかな描写に女性だと信じていましたが、なんと!
アイルランド出身の男性で、写真を見て驚きました。
追記:こかいけへ。アイルランドの地図載せとくね。
世はゴールデンウィークとか言うらしい。
かいけ陸上部の練習もお休みとなりぐーたらしている。
かいけパパはニューヨークまでお仕事でお出かけ。
かいけママは、かいけも全然遊んでくれないし、ちょっと仕事に行き、
後はのんびり。で、自然本を読んでしまう。
昨日は昔読んだんだけど、もう一度読み返した「覆面作家」シリーズ。
いやぁ、人間の記憶力なんていい加減ですな。
新鮮な気持ちで読めました。で、いやはや、参った。うなりましたよ。
いちいちうまい。ほんわかーと思っていると、いきなりやられてしまいます。
文章も美しいし、関係なさそうな一行が心憎い。
最後の一話のトリックなんぞ、自分の教養の無さが恥ずかしい。
北村さん、大好きです。
図書館に予約をしてから大分待ちましたが、やっと読みました。
シリーズ第3弾。
いやぁ、これ綿密な時代考証しています。
75年前?なのに、人々の温度を感じます。
でも、この3作目は難しい。
文学的知識に乏しい私は、何回か行きつ戻りつして読みました。
作者の哲学というか、そんなものも入っているのかな?
ただ単に眠かっただけではないと思う。
続きが読みたいけれど、この続きの時代を知る我々は
やはり読みたくないとも思ってしまう。
日本固有の美しいもの、歴史の中で無くしてきたもの、
自分はまだ存在していなかったけど、物語の中でその時代を体験し、
ずっしりとした読後感が残りました。
昨日かいけと「四ツ谷用水」の展示を見てきました。
伊達藩が仙台城下のために引いた用水で、現在もその面影が残り、
一部は今も工業・農業用水に使われているそうです。
その展示で、先代の街角の写真があり、何とも面白かったです。
今と同じ町だとわかるいくつかの特徴が写っていたり、当時の人々の装い、
今はない路面電車やビルになる前の商店。タイムスリップしたみたいでした。
何だかこの本も、タイムスリップして、当時を覗いたような感があります。
でも、われわれの頭の中には未来が歴史として入っている。う~む。
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いつの間にやらかいけは大学生。
全く手がかからなくなり、趣味に邁進中。
ヨガと体作りにすっかりはまりました~
日々マイペースに楽しんでいます♪